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つきさぶ5条16丁目

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735系の車側カメラ試験車の様子
JR北海道の735系A-102編成において、車側カメラの試験が行われています。

私が初めて見たのは2025年1月ですが、その1年前にも試験していたようです。
25年1月の時点では、苫小牧方のクハ735-102の車端部と乗務員扉上に設置されており、残り2両には未設置でした(クハ735-202は蓋がされている状態で、モハ735は施工なし)。

クハ735-102。乗務員扉の真上に1台。


JR東日本等で実績のあるタイプのようです。


クハ735-102。車端部も機器室付近に1台。こちらは少し低い位置です。


手のひら大くらいの大きさですかね。

運転室には、この映像を表示するためのモニタ装置等の追設はなく、あくまでも性能を検証する段階のようです。

この試験、どうやら冬期のみのようで、春になったら取り外され、蓋で塞がれてしまいました。

クハ735-102


クハ735-102


クハ735-202(こちらは今シーズンのカメラ設置はなく、ずっとこの状態でした)

おそらく、冬期間の雪と寒さによる映像や動作への影響を検証しているのだと思います。2025年の試験は2シーズン目ということになります。

さて、気になるのは札幌圏での使用に耐え得るのかという点です。JR東日本等で採用されていることからも、極端な気候に属する地域でなければ、実用性は実証されているといえますので、北海道クラスの降雪地域で使えるのかがカギになりそうです。素人目には、走行中の風雪でかなりの着雪になりそうに思えますが、形状の工夫や内蔵ヒーターなどで対策できるのでしょうか(JR東日本では、車側カメラを使用したホームモニタシステムの開発時に、降雪地域の115系電車で現車試験を行ったそうですが、降雪地域での本格導入には至っていません)。

首都圏の通勤路線の多くがワンマン化されている実績をみて、JR北海道が「うちでもできんのか」と、札幌圏の都市型ワンマン化を狙うのは必至と思います。客観的にみて、平日朝の琴似→桑園がいくら混むといっても、最長で6両編成ですから、東京の10両編成で出来ているのに札幌で出来んことはない、といえます。とにかく、冬の雪と寒さという厳しい環境さえクリアできれば、車側カメラという既知の技術で乗務員の数を半分にできるのですから、ローコストオペレーションに向け、数年かかっても検証する価値あり、ということなのでしょう。

このほか、735系に白羽の矢が立ったのは、アルミ車体の方が車体に穴をあける加工に向いているのか、はたまた試作車としての出自を買われたものなのか、などなども気になりますが、冬期試験があと何シーズン行われるのか、見守りたいと思います。
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